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事例紹介

DX支援(Orizuru) 建設業

時間戦略を掲げる機械部品調達AIプラットフォーム「meviy」の共同開発

時間戦略を掲げる機械部品調達AIプラットフォーム「meviy」の共同開発

株式会社ミスミグループ本社

代表者 代表取締役会長 西本 甲介
代表取締役社長 大野 龍隆
創業 1963年
業界 卸売業
事業内容 FA事業・金型部品事業・VONA事業、各事業を中心とした企業グループの経営戦略・立案、管理・運営など
URL https://www.misumi.co.jp/

インダストリアル・オートメーション(IA)産業のお客さまに対し、自動化の設備や装置に使用する部品を調達する際の非効率なプロセスの解消と、“ミスミに発注すれば、納期が読める”という確実短納期により、お客さまの限られた時間をさらに有益なものとする「時間価値」を提供することを最大の使命とするミスミグループ。この社会的使命をグローバルで実現するために、ビジネスモデル、組織、事業戦略、およびオペレーションの観点から、他社にない優位性を持った企業になることを目指し、時間戦略を推進している。

  • 課題・要望
    • ユーザー課題として、多くのアナログプロセスが残っている調達領域においては3Dデータから2D図面への作図、見積もりに手間と多くの時間を浪費していた
    • 顧客の調達にかかる時間削減を目的とした機械部品調達のAIプラットフォーム「meviy(メビー)」の開発にあたって、3次元形状処理技術が不足していた
  • 解決策・ソリューション
    • Orizuruで培った形状処理技術によって3DベースのUI・AI自動見積りを共同開発
    • Ohgiを活用した大規模開発チームの組成
    • 開発加速・内製化に向け、合弁会社「DTダイナミクス」を共同で設立
  • 効果
    • 3Dデータだけで部品手配ができるようになったことで、2D図面作成を不要に。調達業務の92%を削減
    • ミスミグループ本社とCCTで合弁会社DTダイナミクスを設立し、システムの内製開発組織を拡大させ、コア技術を自社蓄積したうえで開発を加速
    • CCTとDTダイナミクスの社員との混成スクラムチームを構築し、技術移管を実施

お客様の声

調達業務の負荷を大幅に軽減する革新的な調達プラットフォーム「meviy」の開発支援

いまだに多くのアナログプロセスが残っている”調達領域”。CADの管理・2D図面への書き換え・見積の手間と待ち時間に多くの時間を浪費しています。
株式会社ミスミグループ本社(以下、ミスミ)では、これからのものづくり産業における最大の価値創造は何かと考えた結果、「時間の創出」という答えにたどりつきました。その時間創造のための製造業のDXが「meviy」です。今回、「meviy」の開発の経緯、効果、今後の取り組みについて株式会社ミスミグループ本社 常務執行役員 吉田 光伸 氏、株式会社DTダイナミクスの代表取締役社長 道廣 隆志 氏にお話を伺いました。

―「meviy」について教えてください。

吉田様:「meviy」は、3DCADデータをアップロードするだけで即時見積もりができ、最短1日での出荷が可能になる製造プラットフォームです。納品までの時間を大幅に短縮したことで、設計者、購買担当者の手間を削減。
また、二次元図面を利用した場合と比較し92%もの時間を削減します。切削、板金、板金溶接、旋盤といった加工はもちろん、豊富な材料と表面処理に対応。機械装置・治具、製品開発の設計をサポートします。

(左)株式会社ミスミグループ本社 常務執行役員 吉田 光伸 様 (右)株式会社DTダイナミクス 代表取締役社長 道廣 隆志 様
(左)株式会社ミスミグループ本社 常務執行役員 吉田 光伸 様 (右)株式会社DTダイナミクス 代表取締役社長 道廣 隆志 様
meviyの仕組み
meviyの仕組み

―開発の経緯について教えてください。

吉田様:ミスミは、紙カタログ・WEBに続く第3のメディアとして、設備設計担当者が使用している3DCADに焦点をあて、デジタルものづくりへの対応力を強化し、顧客の調達にかかる時間を劇的に削減することを目指していました。それを「meviy」で実現するために、CCTさんの独自の3次元形状処理技術を選ばせていただいたのが共同開発の経緯です。ミスミとCCT様の共同アジャイル開発も開発の加速に大きく寄与しました。

―なぜCCTを開発パートナーに選ばれたか、教えてください。

吉田様:3Dデータの形状認識技術において非常に素晴らしい技術を持たれており、世界的にも先端を行っていると感じました。また、何よりエンジニアさん達のやる気というか、オーラを感じ、この人達と一緒に仕事がしたいなと感じたことが正直なところですね。
また開発段階において人が足りないという状況の中で、CCTさんの持つ人材ネットワークを活用できたところも大きかったと思っています。

―まとめ

―今後の展望をお聞かせください。

道廣様:現在、「meviy」はグローバルにサービスを展開し、海外のお客さまにもご利用いただいています。お客様の要望は国内外から寄せられ、それらに迅速かつ的確に応える必要があるため、システムの内製開発組織を拡大させ、コア技術を自社蓄積したうえで開発を加速させる取り組みをスタートしました。CCTさんによる内製開発強化支援では、DTダイナミクスの社員との混成スクラムチームを構築し、技術移管を実施しています。技術移管は順調に進捗し、国内外のお客さまに価値を届けるための開発スピードが加速しています。今後もさらなる「meviy」の進化にコミットし、ものづくり産業が抱える課題解決に取り組んでいきます。

吉田様:CCTさんとは長年「meviy」の共同開発を通じて、ものづくり産業が抱える「時間不足」という課題の解消に共に取り組んで参りました。ものづくり産業のバリューチェーンにおいて部品調達の領域は非効率な作業の連続で膨大な時間が浪費されています。ミスミは「meviy」というイノベーションを通じて作業時間の劇的な効率化を図り、調達領域のDXに成功しました。その過程においてCCTさんをパートナーとして選ばせていただいたのは他社にはない高度なテクノロジーだけでなく、ものづくり産業をITの力で進化させたいという想いの強さでした。我々は引き続きものづくり産業に「創造」と「笑顔」をもたらすべく、グローバル展開を含め更なる「meviy」の進化にコミットしてまいります。

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