DX支援(クラウドソリューション・他) 建設業
オープンBIMを実現する設計マネジメントシステム開発支援

株式会社竹中工務店
代表者 |
取締役名誉会長 竹中 統一 取締役会長 佐々木 正人 |
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創業 | 1610年 |
業界 | 建設業 |
事業内容 | 建築工事及び土木工事に関する請負、設計及び監理をはじめ、建築に関する多様な事業・サービスを提供 |
URL | https://www.takenaka.co.jp/ |
「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」という経営理念、「正道を履み、信義を重んじ堅実なるべし」を第一とする社是を原点に、建築専業と設計施工一貫を事業の柱として成長してきた竹中工務店。お客様をはじめとしたステークホルダーの皆様との対話をもとに、まちづくりを通じて社会に貢献するというグループのビジョンに則り、豊かなまちと地球を実現するためのアクションを積極的に進めている。
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課題・要望
- 設計品質の向上・安定化のためデジタル化を進める中で、お客様により良い提案を迅速に行うために、高度なシミュレーションや多角的な設計の検証を実現したい
- 顧客と設計図書で合意しているため、一般的なBIMでは、意思決定に有益な情報をデジタルデータで提供できない
- 3次元のBIMモデル(形状)と仕上や各室仕様などのデータ(情報)を紐づけて管理できる環境を整備したい
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解決策・ソリューション
- オープンBIMを実現する設計マネジメントシステム開発支援
- Orizuruの3D技術を活用して様々なBIMデータ(IFCデータ)と設計データの連携・可視化を実現
- AWSのサービスをフル活用してセキュアでスケーラブルな環境の構築とDevOps(CI/CD)を実現
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効果
- プロジェクト情報をイメージしやすい形で、お客様を含むプロジェクト関係者がリアルタイムに共有可能に
- 建物概要や各種色分け図などのアウトプットを短時間ので取り出してお客様と共有可能に
- 建築・構造・設備の設計者が同時にさまざまな検証、シミュレーションを実施したうえで、お客様へ迅速に付加価値の高い提案が可能に

お客様の声
建設業のプロセス改革とデジタル技術による生産性向上を実現に向けて協業
建設業界は、人手不足や技術の伝承、環境問題への対応など、さまざまな課題に直面しています。当社は、大手建設会社である株式会社 竹中工務店(以下、竹中工務店)と協力して、
1. 建設プロジェクトに関わる設計情報をリアルタイムに連携する『設計BIMツール』の構築支援、
2. IFC Viewer機能と3次元処理技術による高度なシミュレーション機能の構築
について支援を行いました。今回は、設計本部シニアチーフエキスパートの千田 尚一 氏に、パートナー企業へ期待することや今後の展望についてお聞きしました。
「設計ポータル」「設計アプリケーション」の開発の背景を教えてください。
弊社では、建設業のプロセス変革とデジタル技術による生産性向上を実現すべく、2017年1月に「BIM推進室」を設置し、全社推進のためのロードマップに基づくBIM活用基盤の整備と全プロジェクトでの適用を促進してきました。
当社は、設計情報をリアルタイムに連携していくために、下記3つの課題を解決したいと考えていました。
1. 設計のデジタル化を進める中で、お客様により良い提案を迅速に行うために、高度なシミュレーションや多角的な設計の検証を実現したい
2. 3次元のBIMモデル(形状)と仕上や各室仕様などのデータ(情報)を紐づけて管理するために専用のBIMツールとビューアーを整備したい
3. 一般的なBIMを作成していても、顧客と設計図書で合意形成を図っているため、意思決定に有益な設計情報をデジタルデータで提供することができない
そうした中、データをマネジメントするためのミドルウェアを検討する中で、CCTさんから提案をいただいたOrizuru(3Dビューアー)を採用しようということになり、そこからの発展として協業で設計業務支援システム「設計BIMツール」の開発にあたりました。
「設計 BIMツール」は、世界的なBIM データの標準規格であるIFCを中心に据え、「設計ポータル」「設計アプリケーション」「モデルチェッカー」の3つのパートで構成されています。
当社は「設計ポータル」と「設計アプリケーション」を自社開発することとし、CCTさんの自社製品「Orizuru」の機能であるWeb 3D Viewerを組み込むことで、Webブラウザ上で3D処理技術を使った高度なシミュレーションなどの設計業務に特化した機能を実現しました。 「設計BIMツール」を導入したことで、設計者同士のBIMモデルの共有やさまざまな設計情報のやり取りが可能になり、効率的に設計業務を行う環境が整備できました。


今後の展望をお聞かせください。
今後は、プロトタイピング・試行・開発というプロセスでシステムを整備・運用しながら改善に取り組むことで安定した環境構築を目指しています。そのために、CCTさんとあるべき姿に向けた協業を継続し、今後もシステム全体の拡張だけでなく、脱炭素をはじめとする社会課題解決のためのデータ活用シミュレーション、BI・AIをはじめとする新技術の採用に向け、ともに取り組みたいと考えています。